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女子野球の新時代到来!~無限大の可能性を開拓~

女子野球が当たり前の文化・競技となる要はNPB球団女子チーム

―広島東洋カープも女子野球の普及に積極的です。
 山田 球団職員の皆さんが代表合宿を応援しに来てくださいます。加えて、ルビーリーグの応援、物資の供給、球団のホームページで女子野球を取り上げていただき、マツダスタジアムでのホームゲーム開催時に女子野球デーも設けてくださるなど、たくさんのサポートをいただいています。

―他球団では女子チームが誕生しています。カープにも女子野球チームができると嬉しいですね。
 中島 私にとっては夢のまた夢の話でした。今のこの状況は、信じられません。私が小さい時は考えられなかったミラクルが起きているんです。本当にすごいです。

山田 現在は、読売ジャイアンツ、阪神タイガース、西武ライオンズに女子チームが発足しています。是非、広島県民の皆さんからも、カープの女子チーム誕生をお願いしていただきたいですね。広島の野球が、また面白くなると思います。

―今後の展望を教えてください。そして読者にメッセージをお願いします。
 山田 女子野球には、伸びしろしかないと感じています。明るい未来しか見えません。なぜなら、選手たちが女子野球を広めたいという強いマインドを持って盛り上げてくれるからです。みんなが協力してくれて、私はすごく幸運だなと思っています。こんな土壌があるからこそ、私たち連盟は、「女子で野球をやっています」と、選手たちが自慢して世間に言える世界を作っていかなれけばなりません。今は、次の面白い施策を考えています。喜んでくれるといいな。詳細は、まだ内緒です(笑)。

中島 次の夢は、全てのNPB球団に女子チームができることです。さらに、女子選手がプロ野球選手として、年間たくさんの試合をして、お客さんに見てもらう環境整備を願っています。それがいつか「女子野球を当たり前の文化・競技に」という私たちの最終的なゴールに結びつくと思うのです。

YouTubeチャンネル「マドンナジャパンTV(https://youtube.com/c/MADONNAJAPANTV)」では、試合や選手たちの情報を配信しているので、ぜひチェックしてみてください。そして、11月12日と13日の2日間、三次市では第8回女子硬式野球西日本大会が開催されます。リアルでぜひ一度、選手達のプレーを見に来てもらえると嬉しいです。

(左:中島梨紗 侍ジャパン女子代表監督,右:山田博子 全日本女子野球連盟 代表理事)

中島 梨紗

Risa Nakashima

侍ジャパン女子代表監督

野球の名門、神村学園高等部出身。大学進学後はクラブチーム「侍」で活動する傍ら、桜美林大学準硬式野球部の練習生としても活動。2012年、「埼玉アストライア」へ入団。06年から14年まで女子野球ワールドカップ5大会に日本代表として連続出場。現役引退後は16年W杯の日本代表コーチ、18年W杯には豪州代表の投手コーチとして参加した。17年には「埼玉アストライア」の監督に就き、就任1年目でチームをリーグ優勝に導く。22年から、「ZENKO BEAMS」の監督に就任。侍ジャパン女子代表監督も務める。

山田博子

Hiroko Yamada

一般社団法人全日本女子野球連盟 代表理事

静岡県浜松市出身。米国ワシントン州の大学に留学後、日本で通訳として活動開始。スポーツエージェント会社に就職し、メジャーリーグ放映権やアスリートマネジメントを担当する。2004年に日本で開催された女子野球の国際大会に通訳を依頼されたことから女子野球と関わるようになる。現在は同連盟理事他、世界野球ソフトボール連盟野球部門理事や同女子野球委員会委員長など、野球に関わるさまざまな役員を務め、女子野球の普及発展に尽力する。


(文・インタビュー/大須賀あい)