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【突撃!広島アスリートの食卓<第7回>】『NTT西日本ソフトテニス部』村上 雄人 ×『広島ガスバドミントン部』小田 菜摘
『食べたら過去最高の結果に』!? 験担ぎも兼ねた試合前の勝負飯とは
ーではここから、今回の対談のメインテーマである日々の『食事』についてお伺いしていきます。村上選手はコーチも兼任されていますが、競技を始めた当時と現在とで、食べ物に対する意識の変化はありましたか?
村上:そうですね。意識の変化は、すごくありました。あまり大きな声では言えないのですが……若い時の食事は、我ながらめちゃくちゃだったと思います。
小田:そうなんですか?
村上:はい(苦笑)。好きなものを食べて、好きなものを飲んで……という生活をしていましたね。僕は今34歳なんですが、30代になると体も若い時とは少しずつ違ってくるんです。プレーに必要な持久力などは落ちていないと思うのですが、リカバリー(回復)の部分では特に変化を感じますね。しっかりトレーニングや試合をすると、翌日にしっかり反動が返ってくることがあるので、食事の面では特にリカバリーを意識するようになりました。僕自身がチームメートに直接食事の指導をすることはないのですが、外部から栄養士さんをお招きして指導していただくこともあります。小田選手は、食事面のアドバイスはどのように受けているんですか?
小田:私はそんなにたくさん量が食べられないタイプなので、食事の量をたくさん摂るというよりも、栄養面で米・肉・野菜をしっかりバランスよく食べられるように意識しています。広島ガスバドミントン部も村上選手と同じように、定期的に外部の方をお招きして、食事にまつわるアドバイスをしていただいていますね。
ー小田選手はお料理が趣味とのことですが、得意なメニューはありますか?
小田:そうですね……自分でつくったもので『美味しいな』と思ったのは、ポテトサラダです。
村上:へえ〜! 野菜も炭水化物も摂れて、いいですね。
小田:はい。栄養素が満遍なく摂れるように、いろいろな食材を入れるようにしています。村上選手は、自炊をされることはありますか?
村上:結婚する前はNTTの単身寮に入っていたので、朝と夜は寮で食事を用意してもらっていました。あとは、たまに外に食事をしに行くこともありましたね。僕は全然料理ができないタイプなので、結婚した今は、主に妻が、タンパク質や炭水化物、ミネラルや脂質などのバランスを考えて食事を用意してくれています。出してもらったものを、残さず食べるようにしていますね。
ー小田選手は自炊をされる際に、栄養素やバランスなどで特に意識されていることはありますか?
小田:私自身、まだまだ食事や栄養に関してそこまで詳しくはないのですが、できるだけバランスを意識するようにしています。自分でつくると料理の品数もそんなにたくさんつくれないので、一品でできるだけ色々な食材が食べられるように献立を考えていますね。
村上:小田選手に質問があるんですが、いいですか? 日々の練習もすごくハードなのではないかと思うのですが、疲れて帰宅した時でも、自分で料理をされるんですか?
小田:いえ、毎日料理するのは無理なので……。
村上:そうですよねぇ。
小田:2食分を一度につくり置きして、2日間で食べ切るようにしていますね。
村上:なるほど。僕は国体などで他のスポーツの選手と同じ宿舎になることがあるんですが、そういう時にバドミントン部のトレーニングを見ていると、ソフトテニスよりもずっとハードな練習をしている印象があるんです。高校生の選手たちも、朝からしっかり走り込んでいたりするんですよね。そういうハードワークを見ているので、疲れて帰ってきた日に料理をつくる元気があるのかな?というのが、率直な疑問でした(笑)
小田:そうなんですよ。疲れもありますし時間もないので、手間のかかる煮物などのメニューはまったく挑戦できなくて……いつも、野菜炒めなどさっとつくれるものが中心になっていますね。
村上:それでもしっかり自分で自炊されているというのは、本当にすごいですよね。
小田:ありがとうございます!
ーでは次に、お2人の『勝負飯』についてお伺いしたいと思います。村上選手と小田選手が、試合前に必ず食べるようにしているものはありますか?
村上:僕は、試合の1週間前に必ずお好み焼きを食べるようにしているんです。食べに行くお店も決まっていて、横川(広島市西区)にある『ロペズ』というお店です。グアテマラ人の店主さんのお店なんですが、近くにNTTの単身寮があるので他の選手もよく通っているんですよ。
小田:そうなんですね。試合の1週間前にお好み焼きを食べるようになったのは、何か理由があったんですか?
村上:以前、試合の前に『ロペズ』でお好み焼きを食べたら、過去最高の結果を出すことができたんです。それからは験担ぎの意味でも、必ず試合前に食べるようになりましたね。小田選手の勝負飯は何ですか?
小田:私は試合の日の前に、必ずバナナを食べています。
村上:バナナですか。バナナを勝負飯に選んだ理由は?
小田:単純に、バナナが好きということもあるんですけど……(笑)
村上:なるほど(笑)
小田:個人的に、試合の前におにぎりなどは食べづらいと感じていたんです。バナナであれば用意に時間もかからないですし、簡単に食べることができるので、よく食べていますね。
ー先ほど村上選手からは『ロペズ』さんのお話がありましたが、広島出身の小田選手のお気に入りのお店や、広島グルメはありますか?
小田:うーん……どこのお店のというのはないんですが、広島グルメだと『ウニホーレン』が好きですね。村上選手は『ウニホーレン』ってご存知ですか?
村上:はい、わかります。おいしいですよね。
小田:そうですよね!私はもともとウニがあまり好きではなかったんですが、社会人になって初めてウニホーレンを食べたらすごく美味しくて、そこから大好きになりました。
村上:僕は出身が愛知県で、広島に来たのは2011年なんですが、初めて食べて衝撃だったのは『汁なし坦々麺』です。当時は汁なし坦々麺の認知度も今ほど高くなかったと思うのですが、本当に美味しくて驚きました。最初は「カラいなあ〜」という印象だったんですが、中毒性があるというか……何度か食べるうちに、どんどん美味しく感じるようになりました。
小田:地元にあった食べ物で、広島にはなくて困ったものはありますか?
村上:うーん、困ったもの……。あ、一つありますね!『おでん』です。
小田:『おでん』ですか?
村上:はい。みなさん、おでんにはカラシをつけて食べると思うんですが、僕の地元ではコンビニでおでんを買うと、カラシと味噌がもらえるんです。
小田:ええー!
村上:いろいろなものに味噌をつけて食べる文化なんですよね。小田選手は、おでんに味噌をつけて食べたことありますか?
小田:ないですね。愛知県ならではの食文化なんでしょうか……?
村上:そうかもしれません。味噌ダレがチューブに入った、『つけてみそ かけてみそ』という商品も売っているんです。
小田:あ!その商品は聞いたことがありますね。
村上:それくらい味噌を食べる文化で育ってきたので、広島に来てコンビニに味噌が置いていないというのは衝撃的でした。
小田:地域によって、食べ物の文化にこんなに違いがあるのはおもしろいですよね。