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【突撃!広島アスリートの食卓<第6回>】『広島ドラゴンフライズ』寺嶋 良(バスケットボール)×『JTサンダーズ広島』阿部 大樹(バレーボール)

集中力が必要な試合前、2人が口にする“勝負飯”とは……。

ーでは、メインテーマである『食』についてお伺いしていきます。お2人は、日々の食事は自炊をされているのでしょうか?

阿部「僕はJTの寮で生活しているので、基本的には管理栄養士さんがつくってくださったメニューを食べています。たまに外食をすることもありますが、食事に関しては“栄養士さんにお任せ”という感じですね」

寺嶋「僕は広島に来てからは自炊をするようにしていましたが、シーズンが開幕すると、どうしても疲労もあってなかなか料理に手をつけられなくて……。Uber Eatsで頼んだり、外で済ませたりすることが多くなっていましたね。ただ最近は、改めて自炊をするようになりました」

阿部「改めて自炊をするようになったきっかけがあったのですか?」

寺嶋「日本代表候補に選出されて、代表チームのトレーナーと話をした時に、『やっぱり、料理に使う素材は自分の目で見て、選んで食べた方がいいよ』とアドバイスをいただいて、そこから、なるべく自炊をするようになりましたね。最近だとハンバーグを作りました。ハンバーグは、もう捏ねてあって、成形してあるものが売られているんです。そこに、自分で野菜を追加していく感じですね。玉ねぎのみじん切りを入れて焼いて、フライパンに残った油でソースをつくったりしました」

阿部「すごい。本格的ですね」

寺嶋「阿部選手は、外食をする時に気をつけていることはありますか?」

阿部「そこまで細かく意識してはいないのですが、トレーナーからは『お菓子や糖分の多いものは、なるべく摂らないように』と言われているので、そういったものはなるべく避けるようにしています。できるだけ摂らないようにはしていますが、ストレスが溜まったりすると、つい手を伸ばしてしまうこともあります……(笑)。特にスイーツ系に弱いので、甘いものはたまに食べちゃいますね。ただ、その分頑張って動くようにしていますし、まだまだ体も細いので、ご飯もしっかり食べて、タンパク質も摂るように気をつけています。僕はもともと食が細いタイプだったので、Vリーガーになって、もっと食べないといけないなと感じるようになりました」

寺嶋「僕も、食べるものについてはそこまで細かく意識していないですね。ただ、プロテインは飲まないようにしています。もともと筋肉がつきやすいタイプなので、プロテインを飲んでしまうと逆に筋肉がつきすぎて体が重くなってしまうんです。そこは食材でカバーしようと思っていましたが、シーズン中はUber Eatsになっちゃって(笑)」

阿部「そうだったんですね(笑)。気をつけて摂るようにしている食材は何ですか?」

寺嶋「やっぱり、タンパク質ですね。鶏の胸肉やササミを中心に、できるだけ食材から摂るように気をつけています」

阿部「寮の食事でも、鶏の胸肉はよく出てきますね」

ーお2人が、食事に気をつけるようになったきっかけは?

寺嶋「僕は先ほども言った通り、日本代表に選ばれたことがきっかけです。トレーナーや周りの人たちと話をするうちに、自分でも意識するようになりました」

阿部「僕は、食べたものの影響がそのまま体に出るタイプなんです。気のせいなのかもしれませんが、次の日のパフォーマンスにもかなり影響してしまうので、自然と気をつけるようになりました。練習中もプレー中も、常に全力でジャンプをしなければいけないので、少しでも体が重いと感じると、ジャンプの高さにも影響が出てしまいます。数センチ、数ミリの高さが勝負なので、食べるものには気をつけようと思うようになりました」

寺嶋「確かに。『食べたものがプレーに影響する』というのは、あるような気がしますね。僕は“気持ち”への影響も大きいと思っていて、『なんだか今日は体が動かないな……昨日、あれだけ食べちゃったからな……』と考えてしまうとますます気持ちが落ちてしまうので、『食べて、食べぬふり』をするようにしています」

阿部「『食べて、食べぬふり』ですか?」

寺嶋「はい。食べてしまったことはいったん忘れて、次の練習に取り組む感じですね。それだけで、かなり“気持ち”の面では違いがあると思っています」

阿部「“気持ち”がいちばん大事ですよね(笑)」

寺嶋「はい、そこがいちばん大事です(笑)」

ー寺嶋選手のご出身は東京、阿部選手は埼玉ですが、広島に来て初めて食べたものや、気に入ったものはありますか?

阿部「僕は『お好み焼き』です。牡蠣もすごく美味しかったですし、広島はすごく美味しいものが多いですよね。食べすぎないようにしないといけないな、と思っているところです」

寺嶋「僕も『お好み焼き』ですね。東京で出てくるお好み焼きにはヤマイモが入っていることが多くて、ヤマイモアレルギーのある僕は食べることができなかったんです。ずっと『お好み焼きは食べちゃダメだよ』と言われていたのですが、広島のお好み焼きにはヤマイモが入っていないと教えてもらって、やっと食べられるようになりました」

ーでは、広島で初めて食べたものは?

阿部「これまで見たことはあっても、『広島で食べる方が美味しい気がする』と思うものはたくさんあります。実際に美味しいですしね」

寺嶋「初めて見たものというと、僕は『揚げもみじ』です。あれは、広島に来て初めて食べました。最初に見た時には、『揚げちゃうんだ!』と思いましたね(笑)」

阿部「それは確かに(笑)。普通の『もみじまんじゅう』は食べたことがありますが、『揚げもみじ』はまだ食べたことがないんです。機会があったら食べてみたいと思います」

ーお2人が試合前に食べると決めている、『勝負飯』はありますか?

寺嶋「僕は『グミ』ですね。試合の直前にグミを食べるのがルーティーンになっています」

阿部「そうなんですね。グミを食べるようになったきっかけは何ですか?」

寺嶋「スポーツ選手で、試合前にガムを噛んでいる選手っているじゃないですか?噛むことで集中力が上がったりしますが、ガムだと噛んだ後で捨てるのが面倒で……噛めて、飲み込めるものがいいなと思って、グミに辿り着きました。いつも決まったハード系のグミをストックして、遠征にも持っていくようにしています。それを食べると、試合モードに入れるような気がするんですよね」

阿部「僕も寺嶋選手と似ていますが、“ラムネ”をよく食べています。試合や遠征の時も、必ず持っていくようにしていますね。大学の時、試合前に後輩にすすめられて食べたのですが、その日の試合はすごく調子が良くて……。これも気のせいだと思いますけど、それ以来よく買うようになりました」

寺嶋「ラムネもグミも、糖分が入っていますしね」

阿部「そうですね。もちろん摂りすぎはよくありませんが、試合前に糖分を入れると、集中力も上がる気がします」