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取材記事
【突撃!広島アスリートの食卓<第3回>】『小泉病院ブルーアローズ』立川 夏波(ソフトボール)×『ヴィクトワール広島』柴田 雅之(自転車ロードレース)
〝粘り強さ〟が求められるソフトボールと自転車競技。共通する勝負飯は!?
--次は日々の食事についてお伺いします。食事で気をつけていることはありますか?
立川:平日の朝と夜は基本的には自炊をしていて、お昼は勤務先の小泉病院で利用者さんと一緒に食事をつくって食べています。勤務時間が朝早くからのこともありますが、納豆ご飯などバランスの良いものを食べるようにしていますね。
柴田:納豆、いいですよね。
立川:おいしいですよね!
柴田:夜も自炊をされているんですか?
立川:基本的には自炊です。練習で遅くなってしまうこともあるので、そういう時は食べる内容にも気をつけています。豆腐や豆類など、タンパク質や発酵食品を積極的に摂るようにしていますね。
柴田:僕も基本は自炊です。自転車の場合は、1日6時間練習すると消費カロリーが4,000キロカロリーを超えることもあるので、練習の前日の夜は白米を多めに食べてエネルギーを蓄えるようにしています。朝ごはんは、自分も納豆派です(笑)。そこに卵と味噌汁をつける献立が多いですね。夜はヨーグルトや豆腐を食べることが多いのですが、今思えば、僕も発酵食品をよく摂っていますね。
立川:私は純粋に「好きだから食べている」というのもありますね。寮生活をしていた頃も、寮の食事にも必ず自分で納豆をつけていました。逆に、何でも好きに食べても良いとなると何が食べたいですか?
柴田:何でもですか? うーん……悩みますね。僕はホルモンとご飯が食べたいです。
立川:いいですね。私は居酒屋メニューでお酒が飲みたいです(笑)。焼き鳥とかいいですよね。炭火で焼いたメニューは魅力的です。
柴田:分かります(笑)
--食事の内容に気をつけるようになったのは、いつ頃からでしょうか?
立川:私は大学生の頃からです。監督が栄養学の専門家を招いて授業をしてくださったこともあって、食事に関する知識を身につける機会がありました。プロテインなどを摂るようになったのも、この頃からです。当時は寮食があったのでそこまで意識をすることもありませんでしたが、自炊をするようになって改めてその時に学んだ知識が実践で生かされています。
柴田:自分は大学の3年生の頃に、部活の顧問に食品栄養の先生が就いてくださったことがきっかけです。そこから栄養学に関する話をよく聞くようになりました。「もっとタンパク質を摂った方が良い」など基礎的な部分から教えていただいて、それを実践しながら今に至ります。
--同じ競技を頑張る子どもたちに、食事に関するアドバイスをお願いします。
立川:お母さんのご飯を、残さず、バランスよく食べてほしいですね。
柴田:そうですね。あとは、なるべく一人で食事をするのではなく、家であれば家族と、学校であれば友達との食事の時間を大切にして、日頃のスポーツにも活かしていってほしいと思います。
広島で頑張る後輩たちの〝憧れの存在〟を目指し、地域に愛されるチームになりたい
--プレーをする上で、ご自身の『長所』を教えてください。
柴田:僕の長所は持久力です。昔から長距離走は得意でしたが、短距離走などの瞬発力が必要になるものは今でも少し苦手です。瞬発力を鍛えるために、なるべく練習メニューにダッシュを取り入れるなどしていますが、逆にケガ明けの期間は長めの距離を取り入れるなど、自分の状態に合わせたトレーニングをするようにしています。
立川:私の長所は、何でも比較的器用にできるところですね。何事も、自分でコツを見つけて身につけるのは得意なほうだと思っています。短所は足が遅いところですね。私も柴田選手と同じで、どちらかというと持久走のほうが得意でした。
柴田:持久走って、〝ゾーン〟に入りやすくないですか?
立川:分かります。長距離は、走っている間に〝疲れない〟瞬間が来るんですよね。今、最強!と感じるというか(笑)
柴田:時間を忘れるような感覚になるのですが、あの瞬間は気持ちいいですね。
立川:〝粘り強く走れる〟というのは、納豆パワーのおかげかもしれないですね。
柴田:うまくまとまりましたね!(笑)
--最後に、お互いの競技において、これからどのような存在になっていきたいかを教えてください。
立川:広島県の中学、高校ソフトボールは昔からレベルが高かったのですが、県内にソフトボールができる大学や社会人のチームがないために、これまでは競技を続けたいと思うと県外に出るしかありませんでした。
実業団チームである小泉病院ブルーアローズが創設したのは4年前ですが、いま広島の小・中・高でソフトボールをやっている選手たちに、県外に出るのではなく、「広島でソフトボールがしたい、ブルーアローズに入団したい」と思ってもらえるように、みなさんから応援してもらえるチームになっていきたいと思っています。
柴田:ヴィクトワール広島は〝地域密着〟をテーマに掲げており、地域のみなさんに支えていただいて成り立っているチームです。だからこそ、地域に愛されるチームになるために、まだまだマイナーであるロードレースの魅力をいかにして「広島の人々に知ってもらうか」がポイントになってくるのではないかと考えています。来月(2022年7月)も三原市と広島市西区でレースを予定していますし、そうした場にたくさんの方たちに足を運んでもらえるように、認知度を上げる活動をしていきたいと思います。自転車競技は練習場所も公道なので、みなさんに見かけてもらう機会もあると思います。そういう場所でも積極的にPRしていきたいですね。
柴田 雅之
Masayuki Shibata
1994年11月3日、京都府出身。
高校時代に自転車に出会い、龍谷大から本格的に自転車競技を始める。大学卒業後は那須ブラーゼン(栃木県)に所属、2022年よりヴィクトワール広島に移籍。2020年JBCF 西日本ロードクラシック広島大会 Day-2で4位、2021年JCL広島トヨタ広島ロードレースで8位など国内のレースでも上位に食い込む活躍を見せる。同チームの副主将も務めている。
◆チーム情報/ヴィクトワール広島
2015年に中四国初のプロ自転車ロードレースチームとして誕生。自転車ロードレースは、主に舗装された道路を走り、着順やタイムを争う競技。個人レースのほか、6名1チームとなり「エースを勝たせるために走る」ため、かけひきなどの頭脳戦や、団体競技としての側面も持つ。ヴィクトワール広島は、県のシンボルであるモミジに由来したオレンジをチームカラーとし、エンブレムには県のシンボルである「アビ」があしらわれている。現在JAPAN CYCLE LEAGUEに参戦中。
立川 夏波
Natsuha Tatsugawa
1994年7月13日生、広島県出身。右投左打。
広島商では選抜、インターハイに出場し、山梨学院大ではインカレ出場。卒業後はSGホールディングス女子ソフトボール部に所属。現在は地元である広島の実業団女子ソフトボールチーム・小泉病院ブルーアローズでプレー。同部の主将としてチームをけん引している。
◇チーム情報/小泉病院ブルーアローズ
2019年に創部し、2022シーズンから日本女子ソフトボールリーグ(JSL)に参入中の実業団チーム。JSLはプラチナセクション・サファイアセクションに分かれており、ブルーアローズはサファイアセクションに所属している。新規参入ながら現在リーグ2位(2022年6月20日時点)。地元・広島を中心に実力ある選手が集まり、リーグ優勝を目指し戦っている。2022年4月に、チーム名を小泉病院女子ソフトボール部から小泉病院ブルーアローズに変更。
本取材にご協力いただきましたヴィクトワール広島の関係者の皆様、小泉病院ブルーアローズの関係者の皆様、本当にありがとうございました。