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取材記事
主将とルーキーの上下関係なく、チーム一丸で勝利を掴め
2021-22 V.LEAGUE DIVISION1 MENで現在7位のJTサンダーズ広島(2月18日時点)。2月26〜27日に、地元広島のエフピコアリーナふくやま(福山市総合体育館)でFC東京との試合が控えている。そこで、今シーズン、キャプテンに就任した小野寺)太志(おのでらたいし)選手と、入団1年で既に存在感を示すルーキー坂下純也(さかしたじゅんや)選手に、チームやプレーのことのみならず、お互いの印象やプライベートに関することなど、たっぷりと語ってもらった。
若手も貢献して厳しい戦いを乗り越える
―まず、今シーズンのこれまでの戦いについて振り返ってください。
小野寺「リーグ戦でなかなか勝てていない状況です。坂下選手をはじめ、若い選手に勝つ経験をさせてあげられていないことが申し訳ないですし、責任を感じています。でも、坂下選手は自ら決めてくれるし、頼もしい存在なので、とても助かっています」
坂下「そういう風に言ってもらえるとめちゃくちゃ嬉しいです。でも、いくら自分の状態が良くても、チームが勝てなかったらダメです。 小野寺さんが勝たせてあげられていないと言ってくれていますが、僕からしたら少し悔しい。勝たせてもらうんじゃなくて、僕らが活躍して勝っていきたい。自分が戦力になってチームに貢献していきたいです」
―コロナ禍では、無観客試合も経験されました。有観客でも声を出した応援ができないなど制限があります。プレーする上でも、環境の変化が影響していますか?
小野寺「2019-20シーズンに広島グリーンアリーナ(広島県立総合体育館)で開催された試合は、特に多くの観客に来ていただけました。会場が緑一色で、強烈なホーム感を体感しました。あの感じを一度経験してしまうと、今のコロナの状況はやはり少し寂しいですね」
坂下「やっぱり歓声がないのは寂しいですが、サーブを打つ時にパチンパチンと手拍子でリズムをとってくださったり、良いプレーがあったら拍手で応援をしてくださったりするので、それはすごく嬉しいです。応援が心強く感じます」
―小野寺選手は昨年、東京五輪という大舞台を経験されましたね。
小野寺「メダルを取ることを目標にしてきましたが、結果は7位に終わってしまい、悔しさが残っています。でも、29年ぶりに決勝トーナメントに進出できて、日本男子バレーボールの成長や進歩を感じましたし、そのメンバーに入れたということが何より嬉しかったです。次はパリ五輪に向けて自分のレベルを上げていきたいと思っています。東京五輪は、いろんな国のいろんなスポーツの選手が選手村で一緒に生活をしているという独特の空気感が印象に残っています。金メダリストが毎日生まれるところにいる、という感覚が不思議でした」
小野寺選手の東京五輪前のインタビューはこちら⇒(https://sa-hiroshima.com/2099.html)
生まれ変わるなら、クジラ…!? 竹野内豊…!?
―では、プライベートなことをお聞かせください。お二人ともチームへ入団したタイミングで広島に来られましたが、広島のご当地グルメで好きな食べ物は何ですか?
坂下「お好み焼きが好きです! 皆実町の『ひらの』に先輩に連れて行ってもらいました。米とか、そばとか、うどんとか入れるんですね」
小野寺「僕は穴子飯がおいしいと思いました。両親が遊びに来たときに宮島口の『うえの』に連れて行って一緒に食べました。穴子ってちょっと独特の食感があって、甘いタレもおいしいですよね」
―広島で行きたい場所はありますか?
小野寺「久々に遠出がしたいです。福山の方とかあまり行ったことがないので、行ってみたいです」
坂下「僕は車を持ってないので小野寺さんに連れて行ってもらいたいですね」
小野寺「(笑)」
―お二人は仲が良さそうですが、プライベートでも会うことはありますか?
小野寺「今はコロナ禍なので、あまりないですね。本当は食事や遊びなどあちこち連れて行きたいのですが…。でも可愛い後輩だと思っています」
坂下「ありがとうございます。後輩の面倒見がいい優しい先輩だと思っています!」
小野寺「そこは声を大にして、『はい!』と答えておきます(笑)」
坂下「(笑)」
小野寺「そういえば以前、坂下選手がうちにご飯を食べに来て、僕の手料理を一緒に食べました。そのまま居座って、泊まって帰ったこともあります」
坂下「居心地が良すぎて(笑)」
―今のエピソードからも仲の良さが伝わってきます(笑)。小野寺選手はお料理をされるのですね。
小野寺「僕は寮じゃなくて自宅なので、自分でちゃんと栄養バランスを考えて食べるようにしています。自炊もするので、今夜はクリームシチューを作ろうと思っています。特段こだわりがあるわけではないですけど、具材はにんじん、じゃがいも、ブロッコリー、鶏肉を入れてます。レパートリーが多いわけではありませんが、何とか頑張ってやっています。野菜も傷まないように保存するよう気を付けています。生活の知恵を身に付けました(笑)」
坂下「僕は寮に住んでいるのでお任せしています。美味しいし、ありがたいです」
―アスリートの方にとってオフの過ごし方も重要だと思いますが、どんな風にリフレッシュしていますか?
小野寺「最近行けていないんですけど、釣りをしてのんびりするのが好きです。自慢できる釣果はありませんが、一度だけ、30センチぐらいのチヌ(正式名称はクロダイ。西日本ではチヌと呼ばれることもある)が釣れました。実は、どうせ釣れないだろうと思って、竿を放置してスマホをいじっていたんです。そしたら竿が動き出したのでビックリして、慌ててスマホを投げて竿を持ったんです。大物が釣れてめちゃめちゃテンションが上がったんですけど、食べられないからリリースして。ふとスマホを拾うと画面が傷だらけになっていました(苦笑)」
坂下「ツライですね(笑)」
小野寺「本当にボーっとしていました。釣りって、釣れない時間が苦痛だとか言いますが僕はそんなことなくて、ボーっとして過ごせるのが好きなんですよね」
坂下「僕は YouTube や Netflixなどの動画サイトを観たり、買い物をするのがリフレッシュになります。よくvlogやアニメ、洋画をよく見ますね。最近まで寮の部屋に家具や小物がなかったので、棚とか机を探して買いました。ブラウンのウッド系が好きなので、そういうテイストのものを買って揃えましたが、部屋がすごく茶色くなってしまいました(笑)」
―チーム公式サイトのプロフィールに書いてあることで、気になることを質問させてください。坂下選手は生まれ変わったら「シロナガスクジラになりたい」とのことですが…。
坂下「地球上で一番大きい存在になりたいと思って書きました」
小野寺「ちょっと変わってるね(笑)」
坂下「いや、まぁ、クジラが好きで、軽い気持ちで書きました。突っ込んで聞かれると、ちょっと困りますね(笑)」
―小野寺選手は俳優の竹野内豊さんが好きなんですか。
小野寺「めちゃくちゃかっこよくて憧れています。渋いですよね。僕も歳を重ねたらイケオジになりたいです。『できる男は肌から~』みたいな CM もめちゃめちゃかっこいいですよね。あのCMを見て、『やっぱり肌のキレイさとか清潔感が大事だよね!』と思って、僕も気を付けています。脱毛にも通っています(笑)。髭が濃いので、無くしたいです」