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スポーツのツボ ~アスリートが推す『観戦を10楽しむコツ』~【スペシャルインタビュー】広島オイラーズ・伴千尋

プロ野球、Jリーグ、Bリーグをはじめ、多くのトップスポーツチームが活躍する広島県。スポーツの持つ力で県民を盛り上げようと立ち上がったのが、広島横断型スポーツ応援プロジェクト『Team WISH』です。Team WISHは、広島のトップスポーツチーム・アスリートの魅力を発信し、スポーツを通じて広島の皆さんにワクワクを届けるため、日々、競技・チーム・選手の魅力を発信しています。

本連載では「Team WISH」の25チームの選手・関係者がおすすめする、「ココさえ押さえておけば、初めての観戦でも楽しめる!」、そんな観戦ポイントをご紹介します!アスリートの目線で語られる、新たなスポーツの楽しみ方。観戦が10倍楽しくなる『スポーツのツボ』をぜひ覗いてみてください。

今回は、1993年の創部以来、33年間にわたり活動してきた女子バレーボールチーム、広島オイラーズ。この3月に閉幕したVリーグ2025-2026シーズンをもって、惜しまれながら解散することになりました。ラストイヤーの今季、キャプテンとしてチームを率いた伴千尋選手に、チームやファンへの想いを聞くスペシャルインタビューをお届けします。

ホームゲームは応援団の姿と声援が力になりました

―ホーム開幕戦は2連勝と、好スタートを切りました。ホームでの試合は、気持ち的に違うものですか?

「やっぱり違いますね。私たちを応援してくれるファンの方が多く、客席が目に入りますし、声援も聞こえるので、力になります。太鼓の音もすごいですし。」

―2月28日、3月1日に広島の猫田記念体育館で行われたホーム最終戦には、たくさんのファンが集まりましたね。

「はい、ありがたいことにたくさんの方に来ていただくことができました。もちろん、今までのどの試合も一生懸命に頑張っていたんですけど、最後なので特に、誰が、いつ、どのタイミングでコートに入っても最後までボールに食らいつくこと、私たちが最後までやり遂げることで見ている方に感動を与えることができれば、と思い、全員で取り組みました。」

◆チームメイトにも、応援してくれた皆さんにも感謝の気持ちでいっぱいです

―伴選手は4年間、チームに在籍されました。振り返っていかがですか。

「このチームにいた大学の先輩とまた一緒にバレーをやりたかったのと、Vリーグの世界でプレーしたいという思いがあって、広島オイラーズへの入団を決めました。当時は『本当に自分がVリーグの世界で戦えるのかな』という不安もありましたが、振り返ってみると1シーズンごとに成長できた気がします。リーグにサーブレシーブ成功率のランキングがあるのですが、1年目から数字が右肩上がりで、去年は68.2%で3位だったんです。今シーズンも、成功率68.0%で3位になることができました。」

―改めて、広島オイラーズはどんなチームでしたか?

「若いメンバーが多く、年齢が近いので喋りやすくて、普段からみんなとよくコミュニケーションを取っているので、それがプレーにもつながっているのかなと思います。今シーズンはキャプテンをさせてもらったのですが、私はプレーや言葉でみんなを引っ張っていくタイプではなくて、どちらかというとそういうのは苦手なタイプでした。でも、みんなが主体性を持って練習にも取り組んでくれるので、本当にいろんな形で支えてもらっていたんだなと、今は感謝の気持ちでいっぱいです。」

―33年の長きにわたって活動してきた広島オイラーズ。地域に女子バレーボールチームが存在することの意義をどのように捉えていましたか。

「広島県はスポーツが盛んで、いろいろな競技やチームがありますが、女子スポーツは男子に比べ、まだまだマイナー感があると感じていました。その中で『広島にはVリーグの女子チームがあるんだ』と知っていただき、バレーボールを通じて女子スポーツの魅力を感じていただけたらうれしいなと思っていました。バレー教室で小学校のジュニアチームも教えているので、その子たちが楽しみながら中学・高校・大学と続け、社会人になってもバレーボール、スポーツの楽しさを味わってもらえたらと思います。」

―確かに、広島は本当にスポーツが盛んで、応援にも熱心な県民が多い印象です。他県から見ても特殊な県ですね。

「そうですね。土・日曜日にスポーツ観戦があるから平日の仕事を頑張れる、と思えるような、そんな広島スポーツ界であってほしいなと思います。」

―広島オイラーズの、最後まで絶対に諦めず、どんなボールも拾い続ける粘り強いプレーにもパワーをもらいました。

「そう思っていただけたらありがたいです。」

―今シーズン終了後の3月末でチームを解散することが、昨年9月に発表されました。選手の皆さんが解散を知ったのはいつでしたか?

「2024年の終わり頃だったと思います。年内最後の試合が終わって、年明けまでの期間にチームから選手には説明がありました。最初は正直、『マジか』という思いもあったのですが……(苦笑)。最後のシーズンだからこそ『上位で終われるように』という気持ちにもなれました。ただ、公式に発表されるまでは私たち選手も解散することを口外できなかったので、応援してくださるみなさんから『頑張ってね』などのポジティブな言葉をかけていただくたびに、もどかしい気持ちにもなりました。」

―そんな中で迎えた今季は、特別な思いがあったのではないでしょうか。

「もちろんです。とにかく上位に食らいついていこうという思いで開幕を迎えました。ただ、結果としてはなかなか結びつかなかったことだけが心残りです。」

―最後に、応援してくれたみなさんへのメッセージをお聞かせください。

「広島にはいろいろなスポーツがある中、広島オイラーズを見つけて、応援していただいて本当にありがとうございました。いつも支えてくださったファンのみなさんには、とても感謝しています。チームとしての活動は今季限りで終了となりますが、選手個々の第二の人生を応援してもらえればうれしいです!」

―選手のみなさんの次のステージを応援しています。33年間、お疲れ様でした!

「長い間、応援ありがとうございました!」

伴千尋(ばん・ちひろ)
Chihiro Ban

1999年7月16日生、東京都新宿区出身。身長157cm。小学4年生のときバレーボール教室を経てクラブチームで競技をスタートし、東京立正中学時代からリベロとして活躍。東京都大会ではチームの初優勝に貢献し、関東大会や全国大会にも出場した。松蔭大学では1年時に全日本インカレで3位を経験し、2022年、大学卒業と同時に広島オイラーズへ入団。在籍4年目の2025-26シーズンはキャプテンを務めた。


◆チーム情報/広島オイラーズ