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スポーツのツボ ~アスリートが推す『観戦を10倍楽しむコツ』~【第20回】スリストム広島・坂田央

※「スリストム広島」は、3×3.EXE PREMIER 2026シーズンより、チーム名を「スリストム」へと変更し、新たな歩みを進めていきます。

プロ野球、Jリーグ、Bリーグをはじめ、多くのトップスポーツチームが活躍する広島県。スポーツの持つ力で県民を盛り上げようと立ち上がったのが、広島横断型スポーツ応援プロジェクト『Team WISH』です。Team WISHは、広島のトップスポーツチーム・アスリートの魅力を発信し、スポーツを通じて広島の皆さんにワクワクを届けるため、日々、競技・チーム・選手の魅力を発信しています。

本連載では「Team WISH」の25チームの選手・関係者がおすすめする、「ココさえ押さえておけば、初めての観戦でも楽しめる!」、そんな観戦ポイントをご紹介します!アスリートの目線で語られる、新たなスポーツの楽しみ方。観戦が10倍楽しくなる『スポーツのツボ』をぜひ覗いてみてください。

連載20回目の今回は、3人制バスケットボール3x3(スリー・エックス・スリー)のチーム・スリストム広島から、坂田央(さかた・あたる)選手が登場。大学卒業後、広島ドラゴンフライズで4年間プレーして人気を集め、チームを離れた翌年からは途中ブランクもありながらスリストム広島にも所属して3x 3の舞台でも活動してきた坂田選手。5人制引退後は広島へ拠点を移し、より本格的に3x 3へ取り組んでいる坂田選手に、『3x3観戦を10倍楽しむツボ』を聞きました!

◆Bリーグ引退、二足のわらじの片方を脱いで帰広し3人制バスケットボールに専念

―5人制バスケットボールチーム・広島ドラゴンフライズでもプレーされ、現在は3x3の舞台でも活躍している坂田選手。まずはご自身のキャリアについてお聞かせください。身長が高かったことがきっかけで、バスケットボールを始めたと伺いました。

「はい。中学1年生の時に、バスケ部の顧問の先生に誘われて始めました。入学した時点での身長は、170cmぐらいでした。」

―中学1年生で170cmは、確かに大きいですね。学生時代、思い出に残っている試合はありますか?

「僕は出身が東京都なのですが、母校の梅丘中学校のバスケ部が僕らの代で初めて全国大会に出場したことが特に印象に残っています。梅丘中は2025年の全国中学校バスケットボール大会で準優勝したのですが、やっぱり初の全国大会出場は思い出深いですね。あとは、大学では1年生からインカレ(全日本大学バスケットボール選手権大会)を経験させてもらったこともいい思い出です。大学は日本大学に進学しましたが、日大が加盟している関東大学バスケットボール連盟は、1部と2部に分かれているんです。僕らの1年先輩の代で、入れ替え戦に負けて2部に降格したのですが、その年のインカレで『とにかくベスト8を狙って天皇杯に出よう』という目標を掲げ、それを叶えることができたのも記憶に残っていますね。」

―広島ドラゴンフライズに加入した経緯を教えてください。

「大学を卒業する時点でいくつかのチームからお話をいただいていて、その中の一つが広島ドラゴンフライズでした。当時のヘッドコーチだった佐古賢一さん、アシスタントコーチの大野篤史さんはバスケIQも高く、魅力的だったのでトライアウトを受けることにしました。」

―日本バスケ界の中でも特にバスケIQの高いお二人という印象です。

「そうですね。最初は言っている意味が分からなくて、チームの戦術も理解できませんでした。2人が描いているチーム像、プレイヤー像に近づくのが大変でしたが、プロのあり方から技術的なことまで、バスケットの全てを教えてもらいました。」

―広島で4シーズンを過ごした後、同じBリーグの島根、愛媛へ移籍されますが、島根の2年目、2019年に島根での活動と並行してスリストム広島へ加入されました。どのような経緯があったのでしょうか。

「島根の1年目にアキレス腱を断裂して、広島で手術を受けることにしました。その入院先に、スリストム広島代表の(仲摩)匠平さんが毎日のようにお見舞いに来てくれたんです。他愛もない話をする中で『これから3×3に挑戦しようと思っている』という話を聞いて、何か僕でも力になれることはないですか、と話したのがきっかけだったと思います。」

―3人制にもすぐに馴染めましたか?

「正直、『Bリーグでやっているし大丈夫だろう』と考えていたんですが……『こんなにキツいん!?』というのが初めてプレーした時の感想でした。同じバスケットボールでもルールが違いますし、体力的にもしんどいし、選手同士の接触も激しくて適応するのが大変でした。その頃はアキレス腱の状態にもまだ不安があり、一度はスリストム広島を退団しましたが、2023年からまた入団させていただきました。2024年でBリーグを引退して完全にスリストム広島の活動に専念するようになってからは、『3×3の方が楽かも』と感じることもありますね(笑)。」

―現在は、活動拠点も広島に移されたそうですね。

「3×3に力を入れたい、練習環境を求めて広島に行きたいと匠平さんに伝えて、協力してもらいました。スリストム広島は専用の練習場を持っていて、練習やシューティング、2対2のゲームもできるので、今はそこでトレーニングをしたりしています。」

◆ガンガンいくところと、アウトサイドから攻める柔軟なプレーを見てほしい

―5人制のプロも経験された坂田選手ですが、3×3ならではの魅力はどんなところだと思いますか?

「3×3は5人制バスケのコートの約半分を使用してプレーします。コートのどこからでもゴールが近い分、目まぐるしく攻守が入れ替わりますし、試合展開も早いところがポイントですね。選手同士の接触も5人制バスケより多いので、それも魅力だと思います。試合会場では大音量で音楽が流れるなど演出にも特徴があるので、ストリートな雰囲気もぜひ体験してみてもらいたいです。広島であれば『ひろしまゲートパーク』など、屋外で試合が開催されることもあります。試合日には会場にキッチンカーが出たり、観戦以外の部分も楽しんでもらえると思います。もちろん、目当てのチーム以外の試合を見るのも面白いですしね。」

―楽しみ方がいろいろあるんですね。では、10倍楽しむポイントをあげるとしたら?

「『推し』をつくるのがおすすめです。好きなチームを見つけるのもいいし、頑張っている姿や、『顔が好き』とか……理由は何でもいいので推しの選手をつくると、より楽しめるのではないかと思います。5人制の試合であれば、出場選手は2チーム合わせて24〜25人ですが、1チーム4人で12チームが出場する3x3は1つの会場に50人近くのプロ選手が集まるので、きっと推しが見つかると思います。」

―選手との距離も近いですしね。

「そうですね。コートと観客の物理的な距離も近いですし、フランクな選手が多いので、ミーティング中や試合前でなければ話しかけてもらって大丈夫です。写真やサインもOK。プロ選手と気軽に触れ合えるところも魅力かもしれませんね。」

―坂田選手が所属するスリストム広島は、どんなチームですか?

「すごく仲がいいです。みんなプレイヤーとしては尊敬していますし、プレー中にアツくなったら強く言うこともあるものの、『バスケットを離れたらもう関係ないでしょ』と言う感じで。年の差は関係なく賑やかで、楽しいチームです。」

―では、坂田選手の魅力はどんなところでしょうか。

「接触を嫌がらずにガンガンいくところと、スリーポイントシュートなど、アーク外でのプレーも柔軟にできるところが魅力ではないかなと思います。スリストム広島では僕が一番大きいので、ゴールに近いインサイドでプレーすることも多いんですが、アウトサイドのスペースへ飛び出してパスを受けたり、ゴール下に飛び込むダイブをしたり、臨機応変にできるところが僕の強みです。」

―確かに、要所でのスリーポイントが頼もしい印象です。

「実は、スリーポイントが自分の中でしっくりくるようになったのが愛媛に移籍してからなんです。元ヘッドコーチの庄司和広さん(現・秋田ノーザンハピネッツアシスタントコーチ)が僕の良さを見つけてくれて、『お前はディフェンスでチームの士気を高めること。オフェンスの時はスリーポイントラインにいて、相手ディフェンスがエースや外国人選手に寄ったところをお前が射抜くんだよ』と。バスケットボールにはスリーポイントシュートとディフェンスを高いレベルでこなす『3&D』という言葉がありますが、僕の生きる道はこれか、と教えられました。」

―教えが今も生きているんですね。ぜひたくさんの方に生で見てほしいです。

「3x3は一度見ていただけたらすごく楽しめると思うので、まずはぜひ会場に足を運んでほしいです。もちろん、スリストム広島を応援していただけるとうれしいですが、まずはとにかく3x3を楽しんで欲しいので、他チームでもいいので推しを見つけてください。そうしたら楽しさがさらに増すと思います。僕たちスリストム広島も頑張るので、熱い応援をよろしくお願いします!」

坂田央選手が語る!『3x3のツボ』
手に汗握る目まぐるしい試合展開と、大音量の音楽で盛り上げるストリートな雰囲気がツボ!

坂田央(さかた・あたる)
Ataru Sakata

1991年9月18日生、東京都出身。
身長193cm。日大豊山高校、日本大学を経て2014年に広島ドラゴンフライズ入団。2018年に島根スサノオマジックへ移籍し、シーズン前に右アキレス腱断裂するも復帰。翌年はB1の舞台でプレーした。2020年に愛媛オレンジバイキングスへ移籍、2024年に引退発表。2019年、広島ドラゴンフライズで共にプレーした先輩、仲摩匠平代表に誘われてスリストム広島で3人制をスタート。現在は5人制社会人チーム・愛媛ワイルドキャッツにも籍を置きつつ、拠点を広島に移しスリストム広島の活動をメインに行なっている。


◆チーム情報/スリストム広島