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スポーツのツボ ~アスリートが推す『観戦を10倍楽しむコツ』~【第19回】FUKUYAMA BATS・河相智志

プロ野球、Jリーグ、Bリーグをはじめ、多くのトップスポーツチームが活躍する広島県。スポーツの持つ力で県民を盛り上げようと立ち上がったのが、広島横断型スポーツ応援プロジェクト『Team WISH』です。Team WISHは、広島のトップスポーツチーム・アスリートの魅力を発信し、スポーツを通じて広島の皆さんにワクワクを届けるため、日々、競技・チーム・選手の魅力を発信しています。

本連載では「Team WISH」の25チームの選手・関係者がおすすめする、「ココさえ押さえておけば、初めての観戦でも楽しめる!」、そんな観戦ポイントをご紹介します!アスリートの目線で語られる、新たなスポーツの楽しみ方。観戦が10倍楽しくなる『スポーツのツボ』をぜひ覗いてみてください。

連載19回目の今回は、3人制バスケットボール・3x3のFUKUYAMA BATS(ふくやまバッツ)から、河相智志(かわい・さとし)選手が登場。男子プロバスケットボール・Bリーグを経て3×3へ転向し、2020年にチームを立ち上げて代表を務めるかたわら、選手としても活躍する河相選手に『3×3観戦を10倍楽しむツボ』を聞きました!

◆チケット不要で見てもらえる3×3は、0から1がつくれるスポーツ

―さまざまなスポーツの魅力、観戦のツボをアスリート本人に語ってもらうインタビューです。まずは、河相選手がバスケットボールを始めたきっかけから教えていただけますか?

「2つ上の兄の影響で、小学5〜6年生ぐらいから始めました。ただ、中学にはバスケット部がなく、陸上部で短距離と走り高跳びをしていました。高校ではバスケ部に所属していましたが、部活動がさかんではない学校だったので、活動はあまりしていませんでした。」

―バスケ一色の青春時代、というわけではなかったのですね。そんな中でプロを目指そうと思われたのは、何かきっかけがあったのでしょうか。

「僕が20代前半の頃、日本で『bjリーグ』というプロリーグが立ち上がったのが1つのきっかけでした。高校卒業後は地元のクラブチームでプレーしていたのですが、2003年に埼玉県のプロバスケットボールチーム『さいたまブロンコス』が選手を募集しているという話を聞いて、トライアウトに応募しました。」

― さいたまブロンコス入団以降、bjリーグやNBL(ナショナル・バスケットボール・リーグ)、Bリーグのチームに所属し、活躍されてきました。2019年からは広島の3人制バスケットボールチーム『スリストム広島』に加入されていましたが、どのような経緯があったのですか?

「スリストム広島の仲摩匠平代表は、広島国体などでも一緒に戦った元チームメイトなんです。東京でBリーグのチームにいた頃に『3人制のチームを立ち上げるけど興味はない?』という話をもらいました。3人制か5人制か、体育館か外か……ということには一切こだわりがなく、東京でもALLDAYというストリートバスケの大会に参加したこともありましたし、面白そうだなという軽い気持ちで参加を決めました。」

―2020年にFUKUYAMA BATSを立ち上げた際、5人制ではなく3人制のチームにしたのはなぜですか?

「当時、福山はプロチームがゼロでした。僕自身も5人制のプロ生活を10年近くやってチームが潰れるところも見てきましたし、簡単ではないことは肌で感じていたので、応援してもらう、サポートしてもらうという文化がない状態で5人制のチームをゼロからつくっていくのは難しいのではないかと思いました。5人制は、興味ある人がチケットを買って体育館に観に行きますけど、3×3は基本的にはショッピングモールなどの開けた場所で行うので、観戦無料が多いんです。買い物に来たついでに『何かやってるな』と見て知ってもらい、応援してもらうという、0から1がつくれるスポーツだったので、3×3をチョイスしました。」

◆短時間で決着するスピーディな試合展開と、選手との距離感が魅力!

―気軽に観戦を楽しめるのはいいですね。3×3の魅力は、どんなところにありますか。

「1試合が10分と、コンパクトで見やすいのが特徴です。どちらかが21点先取したら即終了する『ノックアウト』という独特のルールもあるので、早い時は5分くらいで終わることもあるんです。最後の一点をどちらが取るかというドキドキハラハラが、一つのポイントだと思います。」

―観戦が10倍楽しくなるポイントをあげるとしたら、どんな点ですか?

「コートが11m×15mと狭いのでどこからでも見やすいし、どのスポーツよりも選手が近いのも魅力だと思います。試合前後に選手が目の前を通って、試合以外でも間近で見ることができます。また、3×3はヘッドコーチがおらず、交代選手を含めた4人で解決しないといけないことが多いんです。その分、コート内でのコミュニケーションが多く、話している言葉もすぐ近くで聞こえるので面白いと思います。」

―臨場感がありそうですね。20チームが参戦するツアー大会『3×3 UNITED(スリー・エックス・スリー・ユナイテッド)』を主戦場とするFUKUYAMA BATS。どんなチームですか?

「今シーズンから若返りを図るべく若手選手を入れていて、19、20歳という若い選手たちがいる一方で、僕も43歳でまだプレーしているし、もう一人、夏達維(なつ・たつゆき)という39歳の選手もいます。おじさんふたりも必死で頑張っているので、この『若手とおじさんの融合』がチームの特徴ですね(笑)」

―そんな河相選手の魅力、ここを見てほしいポイントは、どんなところですか。

「シュートを決める仕事なので、しっかり決められるようにしたいとは思っています。なかなかこの年齢でプレーする機会をもらえる人は少ないので、チャンスがあればチャレンジしたいです。」

―これからの展望や目標を教えてください。

「育ててもらった地元・福山に恩返しがしたくて、子どもたちにバスケットを教えたり、その楽しさを伝えたりする活動をしています。3人制でも5人制でも、福山からプロ選手が輩出できればと思いますし、3人制は2020年からオリンピック種目となっているので、福山出身であったり、FUKUYAMA BATSの選手が日本代表として出場できたら、僕は任務終了というか、次の世代に受け渡せるなと思っています。」

―それは楽しみですね。では最後に読者の皆さんへメッセージをお願いします。

「広島県はスポーツがさかんな県。その中で3×3はスリストム広島とFUKUYAMA BATSという2チームがあるので、まずは知ってもらって、応援してもらえればと思います。試合以外にも、イベントなどでエキシビションマッチをする機会があるので、ぜひ生でプレーを見ていただけたら嬉しいです。」

―3×3、ますます盛り上がるといいですね。今日はありがとうございました!

「ありがとうございました!」

河相智志選手が語る!『3×3のツボ』
選手を間近で見ることのできる、ドキドキハラハラの試合展開がツボ!

河相智志(かわい・さとし)
Satoshi Kawai

1982年3月29日生、広島県福山市出身
身長182cm、ポジションはガード/フォワード。福山市立加茂小・中学校、広島県立戸手高校卒業後、さいたまブロンコスを皮切りにJBL、NBL、bjリーグのチームを渡り歩き、2016年以降はファイティングイーグルス名古屋、アースフレンズ東京ZなどBリーグのチームでも活躍した。2020年からは3x3UNITED・FUKUYAMA BATS代表兼選手として、地元貢献を柱の一つとし、競技活動のほか指導や普及にも注力している。


◆チーム情報/FUKUYAMA BATS

2020年に福山市で創設された、3人制プロバスケットボールチーム。チーム名であるバッツは福山の市章である蝙蝠(コウモリ)を意味しており、ロゴデザインも蝙蝠をモチーフとしている。プロチームとしての活動に加え、地域貢献を目指しバスケットボール教室を積極的に開催。チームは現在、西日本最大級のツアー形式の大会である3x3UNITED(スリー・エックス・スリー・ユナイテッド)に参戦している。