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スポーツのツボ ~アスリートが推す『観戦を10倍楽しむコツ』~【第18回】中国電力ライシス・中森帆南

プロ野球、Jリーグ、Bリーグをはじめ、多くのトップスポーツチームが活躍する広島県。スポーツの持つ力で県民を盛り上げようと立ち上がったのが、広島横断型スポーツ応援プロジェクト『Team WISH』です。Team WISHは、広島のトップスポーツチーム・アスリートの魅力を発信し、スポーツを通じて広島の皆さんにワクワクを届けるため、日々、競技・チーム・選手の魅力を発信しています。

本連載では「Team WISH」の25チームの選手・関係者がおすすめする、「ココさえ押さえておけば、初めての観戦でも楽しめる!」、そんな観戦ポイントをご紹介します!アスリートの目線で語られる、新たなスポーツの楽しみ方。観戦が10倍楽しくなる『スポーツのツボ』をぜひ覗いてみてください。

連載18回目の今回は、日本卓球リーグに参戦する実業団のトップチーム・中国電力ライシスから、中森帆南(なかもり・ほなみ)選手が登場。3歳で競技を始めてすぐに頭角を表し、強豪校である大阪の四天王寺中・高校でも全国大会優勝に貢献し続けてきた中森選手。2022年に中国電力ライシスに入団し、5年目を迎える中森選手に、『卓球観戦を10倍楽しむツボ』を聞きました!

◆選手ごとのアピールポイントに要注目。一発で決める「力あり余るフォアハンド」を見てください!

基礎に知識や経験が積み重なった「理由のある強さ」が中国電力ライシスの魅力

―観戦がより楽しくなる『スポーツのツボ』を各競技のアスリートご本人に伺う、リレー連載です。中森選手には、卓球の魅力を教えていただきたいと思います。まずは、中森選手が卓球を始められたきっかけからお聞かせいただけますか。

「姉の影響です。姉が5歳、私が1歳の時から練習所に一緒に行っていて、その頃からラケットを持っていたようですが、本格的に始めたのは3歳の時です。当時は卓球台が鼻の高さで、トランポリンの上に乗って練習していました。」

―それは可愛らしいですね。一番古い思い出というと、いつ頃のどんなことですか?

「3歳の時に出た全国大会ですね。私は兵庫県出身なのですが、その年の全国大会が兵庫開催だったので、地元の推薦枠があったんです。その試合で私が『眠たい』と言って『しっかり試合しろ』と怒られた記憶が、あるようなないような……(笑)」

― 3歳で全国大会とはすごいですね。その後は強豪の四天王寺中学・高校へ進まれますが、印象に残っている試合や出来事はありますか?

「高校1年生のインターハイの団体戦決勝で、最後に自分が勝って優勝を決めたのは1番思い出に残っていますね。」

―1年生から大活躍だったんですね。現在、22歳にしてすでに19年のキャリアをお持ちですが、途中、挫けそうになることはありませんでしたか?

「中高一貫で寮生活をしていたので、練習もしんどいし、家に帰りたいと思ったことは何度もありました。社会人になってからも、伸び悩んだ時などには『しんどいなぁ』と思うことはありますね(笑)」

―頑張れる原動力というか、中森選手にとっての卓球の魅力はどんなところですか?

「『強い選手に勝つ』という目標を持って臨んで、実際に勝った時のうれしさを知っているので、うまくいかない時でもそこを目指して頑張れるのが魅力でしょうか。練習すればする分だけ自分の実になるという手応えもあります。あと、戦術を変えると結果も違ってくるので、実力だけでなく戦術も重要です。卓球は頭で考える部分が多いので、そこも面白いところかなと思います。」

―高校卒業後、2022年に中国電力ライシス(以下、中国電力)へ入団されました。経緯を教えてください。

「宗恵佳さんや成本綾海さん、土田美佳さんといった強い先輩方がたくさんいて、中国電力に憧れていました。試合会場でもちょっと近づきにくいようなオーラがあって、それがかっこいいなと。自分は団体戦が好きなのですが、中国電力は選手同士の仲が良くてチームの雰囲気がすごく良いという印象があったので、一緒のチームで戦いたいと思いました。」

―実際に入ってみて、どんなチームですか?

「面倒見がいい先輩が多くて、イメージした通り、いいチームです。プレースタイルとしては、攻めるチームだと思います。一から教えてくれて基礎から積み上げている分、ブレない安定感ができるのが特徴です。その上に知識や経験が積み重なって、『理由のある強さ』があると思っています。」

―中森選手ご自身は、中国電力に入ってどんなことを学ばれましたか?

「自分で考える大切さを学びました。和田圭輔コーチが細かくアドバイスをしてくださいますが、それに加えて、足りない部分を自分でも考えることができるようになってから、試合中も自分で戦術をしっかり組み立てられるようになりました。」

◆選手ごとのアピールポイントに要注目。一発で決める「力あり余るフォアハンド」を見てください!

―観戦する際の、卓球の魅力というとどんなところでしょうか。

「まずは、ラリーが続くのが魅力ですね。男子だと後ろに下がって打ち合う大きいラリーが楽しいですが、女子であれば、戦術や駆け引きにも注目して、次の一手を予想しながら見ると面白いと思います。ただその一球の緊張感を見るだけでも十分に楽しめます!」

―では、『ここに注目したら10倍楽しめる!』というポイントはありますか?

「試合会場のパンフレット等には各選手の特徴やアピールポイントが書いてあるので、ぜひチェックしてみてください。アピールポイントの通りに決まると、『おぉ〜!』となりますね。そこに注目して見てみるのも良いと思います。」

―中森選手であれば、チーム公式サイトの紹介文にある『力あり余るフォアハンド』が見どころでしょうか。

「はい。フォアハンドが私の武器なので、思いきり振って、相手がノータッチで決まった時は盛り上がりますね。女子の中ではパワーがある方なので、一発でドン!というところを見ていただきたいです。」

―観客もですが、ご自身もテンションが上がるのではないですか?卓球はリアクションの大きい選手が多い印象があります。

「そうですね。1球1球、みんな気合が入っているので。そういう選手の感情を見ることができるのも、観戦を楽しむポイントの1つだと思います。」

―広島で試合を観戦できる機会はあるのでしょうか。

「まずは3月27日から、『ひろしま国際オープン卓球選手権大会』が県立総合体育館で開催されます。今年は前期日本リーグ・後期日本リーグのホームマッチのほか、11月に後期日本リーグの本大会が、広島で開催されます。例年よりも広島での試合が多いので、足を運んでいただける機会も多くなると思います。」

―それは楽しみです。そんな2026年の目標をお聞かせください。

「団体戦では、2024年以来のグランドスラムを達成することです。2024年は、前期日本リーグ・全日本実業団卓球選手権大会・全日本卓球選手権大会・後期日本リーグ、そして日本リーグのファイナルと国内主要大会で優勝することができました。ただ、2025年は一度も優勝できなかったので、2026年はまず前期リーグで優勝して、良い流れをつくっていきたいと思っています。個人としては、シングルスではまだ全国のタイトルを取ったことがないので、ビッグトーナメントや全日本社会人で優勝するのが1つの目標です。」

―最後に、このWEBマガジンをご覧のみなさんにメッセージをお願いします。

「勝負の世界なので勝ち負けも大切ですが、それ以上に、試合を見てくださるみなさんの勇気や元気になれるようなプレーをすることがまず一番だと思っています。そんな姿を届けられるように日々コツコツ頑張っていきます。ぜひ会場に来て、応援していただけるとうれしいです。」

―ありがとうございます。グランドスラムやシングルス優勝も期待したいですが、そこにたどり着くまでの奮闘ぶりも楽しみにしたいと思います。

「はい、ありがとうございます。頑張ります!」

中森帆南選手が語る!『卓球のツボ』
戦術や駆け引きを駆使した、緊張感あふれるラリーがツボ!

中森帆南(なかもり・ほなみ)
Honami Nakamori

2003年8月5日生まれ、兵庫県出身
3歳のとき、地元の名門チーム・川西ギャラントムで卓球をスタート。小学4年時には全日本卓球選手権大会カブの部(4年生以下)で準優勝し、四天王寺中学校・高校時代は全国中学校卓球大会優勝やインターハイ優勝に貢献した。2022年、高校卒業と同時に中国電力ライシス入団。2022年、2024年にはビッグトーナメントで優勝を飾り存在感を示した。2024年から京都カグヤライズ、2025年からは九州カリーナにも所属し、Tリーグでもプレーしている。卓球台の近くに陣取り速いテンポとスピードで攻める「前陣速攻」、パワーあるフォアハンドが持ち味。


◆チーム情報/中国電力ライシス

1991年4月に中国電力のシンボルスポーツとして創部。30周年を機に新チーム名を社内公募し、2023年より「中国電力ライシス」として活動している。日本卓球リーグに参戦中で、後期リーグでは2018年から2021年まで4連覇を達成。2024年は後期に加えて前期リーグ、日本卓球リーグプレーオフ JTTLファイナル4、全日本実業団卓球選手権、全日本卓球選手権(団体の部)でも優勝し、グランドスラムを達成した。常に実業団のトップで活躍しており、2026年は2年ぶりのグランドスラムを目指す。