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スポーツツーリズムで街に賑わいを~アウトドア資源に恵まれた広島の未来~【前編】
皆さんはじめまして。一般社団法人ITADAKI代表の豊饒光邦と申します。
現在私は、広島をメインに中四国エリアにて、トレイルランニングやリレーマラソンなど、地域資源を活用したスポーツイベントの企画運営に取り組んでいます。また、広島県庁スポーツ推進課のスポーツアクティベーションひろしま(通称:SAH)が実施している、県内各市町のスポーツ資源を活用して地域の活性化につなげる「わがまち♡スポーツ推進事業」へ、令和3年度から取り組んでいる呉市と連携して事業を進めています。
今回は、私たちが国内外に発信する地域を活用した新しいスポーツ、呉市での取り組み、そして9月に広島で開催される大規模トレイルラン大会「湾岸トレイル」についてお話したいと思います。
呉市をアウトドアスポーツの街に。地域資源を活かしたスポーツまちづくり
2016年に発足した当団体は、過去呉市にて、トレイルランやリレーマラソンの大会を開催してきました。そのご縁から、呉市と一緒に「わがまち♡スポーツ」事業に取り組むこととなり、今年で二期目を迎えます。アウトドアスポーツといえば「くれ」、アウトドアスポーツをするなら「くれ」のイメージを浸透させ発信するべく、ブランディングを推進しています。
呉市=アウトドアスポーツの概念は、あまり周知されていないかもしれません。しかし安芸灘諸島をはじめとする美しい海や山に囲まれた呉市は、大自然を舞台としたスポーツを体験できるフィールドを、多く有しています。トレイルランはもちろん、ハイキング、SUPなど、さまざまなスポーツの可能性に溢れているのです。
昨年度は、スポーツブランディング事業のスタートとして、さまざまな取り組みを行いました。呉市をアウトドアスポーツができる街として認知向上させるべく、世界で活躍する呉市出身のデザイナー、カミガキヒロフミさんにロゴデザインを依頼。ポスター、フライヤー、ステッカーなどのツールを制作し、企業や行政機関、安芸灘地区を中心に配布しました。
キャッチコピーを全国から募集すると、計257通の応募があり、関心度の高さを実感。その中から「走って、漕いで、呉に恋。」を採用し、ロゴマークに入れるなどして訴求を図りました。また、Webメディアを立ち上げ、呉市におけるアウトドアスポーツやアクティビティの情報発信にも力を入れています。地元でアウトドアスポーツ事業を展開する方々をアンバサダーに任命し、執筆してもらったコラムや記事をホームページに掲載。地元から盛り上げ、継続して情報を発信しています。2年目である今年は、呉市内約100カ所の飲食店にツールを配布予定です。安芸灘地区だけでなく、呉市の中心部や広島市内でのPRを予定しています 。
気軽にアウトドアスポーツを体験できるイベントも不定期ながら開催し、たくさんの方にご参加いただいています。直近では「スポワンKUREトライアルデイ」を、県民の浜にて9月に企画。トレイルラン、SUP、トライアスロンなど、あらゆるスポーツ体験が同時にできる初心者対象のイベントです。
呉市で開催したアウトドアスポーツの大会は、全国から1000人が集まるほどの盛況を見せています。それだけ多くの人を魅了するポテンシャルを持つのが呉市です。とびしま海道を走ると見える海景色、登山道から覗く瀬戸内の絶景は、ここでしか見られない光景です。それらを集約し、情報として発信していけば、呉市のアウトドアフィールドはもっと注目してもらえると思っています。
私は自身が企画し運営する大会を、スポーツツーリズムだと考えています。スポーツ大会やイベント等への参加や観戦を目的として地域を訪れ、地域資源とスポーツが融合した観光を指すスポ―ツツーリズムは、地域の活性化に繋がるのです。スポーツを通じた新しい旅行行動は、宿泊数の増加や飲食店周知、経済効果へと結びつきます。今後も、呉市民の皆さんと一丸となって、アウトドアスポーツの呉を盛り上げていきます。
来週は、私たち団体が開発した「シティロゲイニング」というアクティビティについてや、9月24日に開催する「広島湾岸トレイルラン」についてお話しますので、来週の更新もお楽しみに!
豊饒光邦
Mitsukuni Bunyu
大手広告代理店に勤務中、ラン好きが高じてランニングサークルを始動。退職後、2016年に一般社団法人ITADAKIを立ち上げる。トレイルランニング、ウルトラマラソン、リレーマラソンなどの大会やイベントの企画運営を手掛け、アウトドアスポーツを活用した地域活性化の取り組みに尽力。