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取材記事
憧れだった東京五輪の舞台。バレーボールで金メダルを獲得したい
いよいよ東京五輪開幕する。様々な競技でメダルの獲得が期待される中、男子バレーボール日本代表「龍神NIPPON」は悲願の金メダル獲得を目指す。
その「龍神NIPPON」へ選出され、東京五輪出場が決まったJTサンダーズ広島・小野寺太志選手の壮行会が、7月11日、広島市南区の猫田記念体育館で行われた。
JTサンダーズ広島からの五輪選出は、栗生沢淳一選手のバルセロナ五輪(1992年)以来、29年ぶり6人目の選出となった。壮行会ではソウル五輪に出場したJTサンダーズの原秀治監督から花束が贈られ、東京五輪での健闘を誓った。夢の舞台での活躍に期待がかかる小野寺選手の熱い思いを紹介する。
◆五輪出場はたくさんの方に支えていただいた結果
-東京五輪代表選出おめでとうございます。五輪が目前にとなりましたが、今の気持ちを教えてください。-
たくさんの方に支えていただき、五輪に出場できることになりました。開幕が近づくにつれて身が引き締まる思いです。
-中学3年生の時にバレーボールを始められて約10年が経ちました。五輪に出場することを想像されていましたか?-
高校生の時に、東京での五輪開催が決まりました。その時は「出られたらいいな」というくらいの気持ちでしたが、こうしてチャンスをいただき、そのチャンスをつかめたことは非常に嬉しいです。想像をしていたわけではありませんが、たくさんの方に支えていただいた結果だと思っています。
-代表12人の中で、小野寺選手と同じポジションであるミドルブロッカーは3名選出されています。ご自身のプレーの持ち味を教えてください。-
強みは、高いスパイクの決定力と試合を通して安定したプレーができることだと思います。五輪の舞台は一発勝負なので、持ち味を存分に発揮したいです。
-グループリーグの対戦相手には、強豪のイタリアやポーランドがいます。どんな戦いをみせたいですか?-
僕自身、日の丸を背負って戦いますし、どのチームも国を背負って気合いの入ったプレーをしてくると思います。自国開催という強みを活かせられるように、全力で戦います。
◆明るいニュースを届けていきたい
-今回の五輪は、残念ながら無観客での開催となります。どんなお気持ちですか。-
実際に会場に足を運んで応援してもらうことが、一番理想的ではあります。ただ、このような状況なので、テレビ画面を通して応援してもらえると嬉しいです。それだけで僕たちは勇気をもらえます。
-小野寺選手は宮城県出身。今回の五輪は“復興五輪”という意味合いもあるだけに、特別な思いもあるのではないでしょうか?-
たくさんの方が被災されて、今でも苦しい思いをしている方がおられます。僕たちがプレーすることで、明るいニュースを届けられるようにしたいです。
-五輪の目標を教えてください。-
メダル獲得が目標です。色はもちろん金色です!
-5月下旬からイタリアで行われたネーションズリーグに参加されました。大会を通して感じた手応えを教えてください。-
若い選手が増え、チームのメンバーもどんどん入れ変わっている中で、日本が目指しているプレーができていたと思います。長い戦いではありましたが、ケガなく戦えたことは良かったと思っています。
-本来であれば五輪は昨年開催される予定でしたが、1年延期となりました。モチベーションはどう保ってこられたのでしょうか?-
当時、合宿中に延期が決まり、非常に残念でした。ただ、延期となった以上、1年間を無駄にしないようにやろうと、1年先をイメージしながら練習に取り組んできました。
-最後に、広島県のみなさまにメッセージをお願いします。-
いつも応援していただきありがとうございます。JTサンダーズ広島を代表する選手として、応援してくださる方々に感謝の気持ちを持ち、精一杯戦いたいと思います。五輪の舞台でも変わらない声援をよろしくお願いします!
小野寺太志
Taishi Onodera
1996年2月27日生、宮城県出身。ポジション:ミドルブロッカー。202cm、97kg。東海大学を卒業後、2017年JTサンダーズ広島に入団。最高到達点(指高)は343cm(261cm)。Vリーグでは、ブロック賞やベスト6など数々の個人タイトルを獲得。2015年、東海大学在学中から日本代表に選出され、チームで唯一となる東京五輪代表メンバーに選出された。
JTサンダーズ広島
1930年代に創設された広島県広島市を本拠地とする男子バレーボールチーム。かつては、日本男子バレーを世界一に導いた猫田勝敏も所属しており、その後多くの日本代表選手を輩出している。2021-22シーズンは、3部リーグ制(男子)で行われるV.LEAGUEの「DIVISION1(V1リーグ)」に所属。主な獲得タイトルは、V・プレミアリーグで優勝1回、V LEAGUE DIVISION1で準優勝1回、天皇杯では、優勝3回、準優勝3回を達成している。地元広島に密着したチームとして、バレーボール教室などの社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。
本取材にご協力いただきました小野寺太志選手・関係者の皆様、本当にありがとうございました。